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21世紀の虚構の原点 
9・11未解決事件

WTCツインタワー上層階の落下が示す真実(第2部)

 これは「21世紀の虚構の原点 9・11未解決事件 WTCツインタワー上層階の落下が示す真実(第1部)」の続きである。

【目次】 下線部をクリックすればそれぞれの項目に飛ぶことができる。
   (4)似非(えせ)科学:911公式説明の中心に横たわるブラックホール
      
(A)クラッシュ・ダウン、クラッシュ・アップ
      (B)作用と反作用
      (C)公式説明の中心にある似非科学
   (5)突然の崩壊開始が意味すること
   (6)虚構が現実に化けるとき


*****************************

(4)似非(えせ)科学:911公式説明の中心に横たわるブラックホール

(A)クラッシュ・ダウン、クラッシュ・アップ  【目次に戻る】

 前回の(2)一定の大きさで続く落下加速度」の「(A)ズデネック・バザントの崩壊理論(=パイルドライバー説)で紹介したとおり、全米土木学会(ASCE)の重鎮だったズデネック・バザント博士は、WTCツインタワーが崩壊した原因について、次のような模式図を用いて解説した。上から落ちるビルの塊が下の方を押し潰していったという説明で、俗に「パイルドライバー説」と呼ばれる。


 バザントの解説に基づいて、上の模式図を簡単に説明しよう。
(a)飛行機が激突し火災が発生する。
(b)火災によってビルの鉄骨構造が弱められる。
(c) 弱った構造の部分が上層の塊の重さに耐えることができなくなり崩壊が開始する。
(d)上層の塊がその下にあるビルの部分を、次々と下に向けて破壊しながら加速を付けて落下する。
(e)上層の塊がビルの最下層部にまで達すると、急激な減速のために、上層の塊は下から上に向けて破壊される。
(f)上層の塊は姿を消してしまう。

 バザントは、(d)から(e)までのプロセスを「クラッシュ・ダウン期(Crush-Down Phase)」、そして (e)から(f)までを「クラッシュ・アップ期(Crush-Up Phase)」と呼んだ。確かにWTCビル崩壊後の跡地(グラウンド・ゼロ)にタワーの屋上部分はかけらも存在しなかった。しかし上層の塊が上から落ちたことにしないとビルの崩壊の説明ができない。そこでバザントは上層の巨大なビルの塊が形を保って落下し続け、地上に着いてから完全に壊れて跡かたも無くなったことにしたのだろう。

 ツインタワー崩壊の様子を詳しく見たことがない人々、見ても力学の基本を知らない人々なら、この程度の説明で何となく納得してしまうのかもしれない。

(B)作用と反作用   【目次に戻る】

 ビデオ記録に残されているタワー上層部分の様子は後で見ることにて、先に高校レベルの力学の基本について、若干の復習をしてみたい。デイヴィッド・チャンドラーは下記のビデオを使って上層の塊の落下運動を分析しそれをビデオで解説した。
     
https://www.youtube.com/watch?v=Qpkz8Vowq8w (日本語字幕版)
 また彼は論文「
Destruction of the World Trade Center North Tower and Fundamental Physics 」でこのビデオで述べていることを専門的な表現に置き直して説明している。しかしここでは、分かりやすく模式図を使って私からの説明をしておきたい。「ニュートンの第3法則」とも呼ばれる力学の基本法則の一つで、一つの力が作用すれば、必ず、それと同じ大きさで方向が逆の力が働く(反作用)。


 高層ビルで上層部分と下の方の部分を比べると、当たり前のことだが、最初から下層の部分の方がより大きな重量に耐えるように、つまり頑丈に作られている。実際にツインタワーでは86階までは支柱として太いボックスコラムが使われ、87階以上にはより軽量のH型鋼材が使用されていた。(『ツインタワーと第7ビルの基礎データ』を参照のこと。)つまり、同じ大きさの力が加えられたのなら、上層にあった階ほど崩れやすいことになる。

 加えて、ふつうビルの構造は上から下かかる力に耐えるように設計されているはずだ。下から上に向かう力に対する抵抗が、上から下に向かう力に対する抵抗よりも強い、などとは、とうてい考えられまい。バザントやNISTの学者たちが言う「上層の塊」は下からの力に対して極めて“rigid(頑丈)”に作られていたようだが、ビル設計の際に「下から上に向かう巨大な力」を計算して設計する建築家がいるだろうか。上層の塊がビル下層を激しく押し続けていたとしたら、むしろ上層の塊の方が先に崩れてしまうことになるだろう。

 それでは、実際のツインタワー崩壊の様子を見てみよう。論より証拠である。下の9枚の連続写真は北タワー(第1ビル)の上層階の様子を北東角側(東向き)の遠方から固定カメラで撮影されたビデオのスチル写真である。崩壊が開始してから0.5秒の間隔で示される。
(画像をクリックすると拡大画像を見ることができる。)

@崩壊開始の瞬間

A0.5秒後

B1秒後 

C1.5秒後

D2秒後

E2.5秒後

F3秒後

G3.5秒後

H4秒後

 いかがだろうか。タワーの上層部分がスルスルと短くなって消えていく様子は明らかである。特にB〜Fの写真ではっきりと確認できる。確かに、上層の部分が落下する際の運動量によって下層の階が破壊されているようだ。しかし同時に、その反作用によって、上層の塊自らが下から潰されているのである。その様子をこうやって実際の映像記録ではっきりと確認できる。

 上層の塊が粉塵の中に隠れていて見えなくなっていくだけだと強弁する人もいる。その人はきっと、このビルが下からの猛烈な力に耐えるように特別に設計されたと信じているのだろう。しかし、例えばFやGの写真で、AやBに見える上層の塊の大きさが、どのように粉塵の中に隠れるのだろうか。Fの写真では、手前に見える北東角の支柱がくっきりと残っており、そのやや下がった階の南東角付近には壁面から噴きだす炎が見える。当初の大きさを保つ上層の塊を載せるような余裕などあるわけもない。上層部分がすでにほとんど姿を消していることはだれの目にも明らかである。

 事実を見ればニュートンに聞くまでもないことだ。極めて単純に、見れば分かる事実にすぎない。基本的な力学法則に照らしてみれば、それがあまりにも当たり前の現象だと理解できるだろう。しかし、頭脳の中心から似非(えせ)科学・非科学に毒された人たちにとっては、どうやらそうでもないようだ。

(C)公式説明の中心にある似非科学   【目次に戻る】

  バザントの言う「クラッシュ・アップ」と「クラッシュ・ダウン」は必ず同時に起こる。これがあらゆる力学的な実験の中で例外なく確認されてきた力学法則である。もし「クラッシュ・アップ」と「クラッシュ・ダウン」が異なる時期に起こるというのなら、それは厳密な実験によって証明されたうえでニュートン力学の誤りとして一般に公開されなければならない。もちろんバザントもNISTの学者たちも、また彼らの「説」に支持を送る日本を含む世界中の人々も、そんなことはできなかったし、おそらく未来永劫できないままだろう。

 バザントとNISTによるツインタワー崩壊の「理論的説明」は単なる似非科学である。科学の格好をした非科学、僧侶の服を着て人々を化かす狐狸に他ならない。

 私は以前から、9・11事件を現代米国の戦争政策の「要(かなめ)」、WTCビルの崩壊をその「要中の要(かなめちゅうのかなめ)」と主張し続けてきた。そして、その「要中の要」に対する公式説明の中心に横たわるのは似非科学のブラックホール なのだ。世界中で似非科学者たちがガリレオとニュートンの墓に唾を吐き泥を浴びせかけている。こうして世界は再びガリレオ以前の世界に引き戻された。いやむしろ、科学がその哲学から切り離され、政治目的に利用されるだけの単なる技術体系として異常に発達してきたために、中世よりも何十倍・何百倍も危険で破滅的な世界になってしまった。


(5)突然の加速開始が意味すること   【目次に戻る】

 再び画像に注目してもらいたい。下の左側の画像はWTC北タワーの屋上のラインが落下するときの速度変化のグラフ、右側はWTC第7ビルが崩落する際の速度変化のグラフである。ともに、速度が一定の区間のすぐ後でいきなり加速が開始された様子を表わしている。

 このように何の前触れもなく、ある時点で加速が開始されるようなことが実際にあるのだろうか。ガラスや陶器のようなもろい性質の物体が破壊されるときにはそのような急激な変化が起こる。脆性(ぜいせい)破壊と呼ばれるものだが、これは鋼鉄のような素材でも温度が低い場合に起こることがある。しかしビルのようなさまざまな性質や形を持つ建材が混じり合い複雑な構造を持っている建造物で、こういった急激な破壊がおこるものなのか。

 1940年代に鋼鉄で作られた船が突然、大音響と共に真っ二つに裂ける事件が多発した。船だけではなくガスや石油のタンク、ガスのパイプなども同様にいきなり破壊を起こしたそうである。原因は鋼鉄の脆性破壊だったのだが、しかしこれらはいずれも冬季に発生した。ツインタワーや第7ビルの場合、9月11日という夏の終わりごろであり、しかも火災によって鋼材の温度は上がっていた。鋼材の脆性破壊による崩壊の開始ではありえない。

 もしこのビルの支柱構造に何かの破断が起こるとしても、ゆっくりと曲がるような塑性(そせい)変形を経てからのはずである。しかも支柱の太さや構造は場所によって異なる。ツインタワーの場合、外周の壁の大部分に小型のボックスコラムが使われ、コアでは87階より上にH型鋼、86階より下には大型と中型のボックスコラムが使用されていた。しかも火災の強さは決して一様ではなく、熱によって弱められた支柱構造があったとしてもその分布もまた一様ではない。そのようなビル火災の結果として、支柱構造が一気に全て同時に破壊されるような可能性は、ほぼゼロに等しいだろう。

 このような、あたかもビルが脆性破壊を起こしたかのように落下を開始したことが、人為的に計算された支柱の破壊以外でどのようにして起こるのか、いままで誰一人として答えられた者はいない。


(6)虚構が現実に化けるとき  【目次に戻る】

 かつてドイツの悪党ヒトラーは、その著作「わが闘争」で次のようなことを述べた。

『…素朴なために、人々は、小さな嘘よりも、デマ宣伝の犠牲になりやすいのだ。彼等自身些細なことで、小さな嘘をつくことは多いが、大規模な嘘をつくのは気が引けるのだ。彼等は壮大な嘘をでっちあげることなど決して思いもよらず、他の人々がそれほど厚かましいとは信じられないのだ。たとえそうであることを証明する事実が、自分にとって明らかになっても、彼等は依然、疑い、何か他の説明があるだろうと考え続けるのだ。』

 ヒトラーは紛れもない悪党だが、少なくとも現代の評論家を名乗る知識人よりもずっと賢いようだ。彼は、一つのとんでもない虚構が「疑うべからざる真実」として社会に固く根付いていく現実世界の姿を、誰よりも的確に見抜いている。彼の言葉を証明する一つの実例を取り上げてみよう。

 下の図は、2001年9月13日付の、つまり9・11事件が起こったわずか2日後に、英国国営放送局のBBCニュースに掲載されたツインタワーの説明図である。この「WORLD TRADE CENTER STRUCTURE」にある英文の説明には、図の右側に青い文字で和訳を施している。一つ一つの説明とその和訳をじっくりご覧いただきたい。
実際の第1ビル(建設中の写真)



ツインタワーの外形は約63×63メートル
中心にあるコア部分は約40×26メートル

 何よりも唖然とさせられるのは「火災は鋼鉄の床支持材を溶かすのに十分な800℃に達する」という説明である。ビル建材として用いられる鋼鉄の融解点は1500℃に近い温度であり、800℃などでは多少軟らかさが増しても融解することは不可能である。ほんのちょっとでも調べれば小学生にでも分かることだ。BBCといえば英国国営の放送局であり、その編集スタッフには高等教育を受けた者がそろっているはずだが、その程度の知識を持たないばかりか、知らないことを調べようとすらせずに、これほどの重大事件についての資料を作るのだろうか。

 さらに、ツインタワーの構造に至っては目を覆うばかりである。BBCで当時この事件の報道に携わった者の誰一人として、ツインタワーのコアにあった高速エレベーターに乗ったことが無かったのだろうか。それとも「1本の鉄筋コンクリート」の中に多くのエレベーターが走っていたと信じていたのだろうか。上の図の右側に『ツインタワーと第7ビルの基礎データ』の写真の一つを掲げておくが、このビルの構造もまた、建築の専門家などに問い合わせたのなら(あるいはインターネットで専門のサイトを調べたのなら)、いくらなんでもこんなでたらめな図を作るわけがない。

 さらに、ビル構造図の右下に「鉄筋コンクリート」の説明図が描かれているが、何も知らずにこの図だけをチラリと見た人の多くは、これがツインタワーの中心に通っていたコアだと思いこんでしまうだろう。しかも、その誤誘導を指摘されたら「いや、これは一般的な鉄筋コンクリートの説明をしただけだ」と言い逃れが可能かも知れない。「たちが悪い」を文字通り絵に描いた説明だろう。

 このBBCニュースを作った者には事実を調べる気など初めから無く、彼らにとって情報の受け手に偽りを信じ込ませればそれでよかったのだ、としか言いようがない。これはヒトラーの言う「デマ宣伝」のお手本、しかも英国国家を背負ったデマなのである。

 BBCに加えて、米国や英国にいる理工系の専門家・大学教授たちもまた、「ツインタワーで起きたジェット燃料の火災が鋼鉄支柱を溶かした」という非科学的なデマを盛んに流し続けた。彼らは理学や工学の専門家であり、それがデタラメであることを知っていたはずである。つまり意図的な嘘なのだ。(もし知らなかったのなら大学卒業資格や博士号を返上すべきだろう。)

 ヒトラーは言う。「人々は…他人がそれほどに厚かましいとは信じられないのだ」。実際に、社会の主導的な立場にいる者たちは「それほどに」厚かましいのである。しかし問題は次だ。人々の多数派は単なるお人好しなだけではない。

 これらの信じがたいようなトンデモ・デマは、世界の何億人という人々に対して決定的な効果をもたらした。西側世界の人々の圧倒的多数派が、「テロリストに乗っ取られた飛行機がツインタワーに激突しその衝撃と火災の結果ツインタワーが崩壊した」という米国政府の公式の発表(現在の学校教科書にも書かれている)を固く信じ、それを自分の信念にまで高めた。これらのデマ宣伝はその重大な要因の一つだったのである。後にこの事件を疑う少数の人々からジェット燃料火災で鋼鉄が溶けないことが指摘された。それは反論の余地のないものだった。では、その事実を知って、いったいどれくらいの人が自分の「信念」を変えただろうか。

 再度ヒトラーに聞こう。「たとえそうであることを証明する事実が、自分にとって明らかになっても、彼等は依然、疑い、何か他の説明があるだろうと考え続けるのだ」。そして多くの場合、彼の言葉通りになった。ビルの鋼鉄材が火災の熱で溶けないことが明らかにされても、多数派の人々は「他の説明」を求め続けた。そしてFEMA、NIST、その他の有名無名の解説者たちが彼らの「信念」を補強すべく似非科学に基づいた偽情報を与え続けた。人々はそれらの偽情報にすがりつき、「信念」を傷つけるあらゆる事実から目を背けて思考を停止させ、疑う者に罵声を浴びせる。デマ宣伝を信じ込んだ多数派の人々にとっては、「自分の信念」だけが大切であり事実などどうでもよいのだ。ヒトラーの観察は正しい。

 “mass”は「大きなかたまり」「大量」「質量」などの意味もあるが、「大衆」「群衆」という訳もできる。人々の集まりは大きなかたまりであり質量である。それがまとまって一つの方向に動きだすと巨大な運動量を持つことになり、何を用いても押しとどめることが困難になる。その“mass”の中心は基本的に反理性であり非科学なのだが、そこに政治権力によって神話が与えられ似非科学がその正当性を保証して方向性を与えれば、それはもう立派なファシズムだろう。

 虚構は堂々と現実に化けおおせる。 次々と作られる虚構の中で、世界的に貧困と富裕の二極分化が進み、世界のいたるところで大量殺人と大規模破壊が正当化され続ける。我々は現代ファシズムの成立とその進行を目撃してきたのだ。2001年9月11日のニューヨーク世界貿易センターは、世界を破滅に追いやるカネ・暴力・嘘の《悪魔の三位一体》 の封印を解いた「パンドラの箱」だったのだろう。箱の底に希望は残っているだろうか。

【2014年8月25日 バルセロナにて 童子丸開】

【第3部に続く】

21世紀の虚構の原点 9・11未解決事件 WTCツインタワー上層階の落下が示す真実
第1部 目次)
   (1)第7ビルの自由落下と溶けた鋼鉄中の硫黄
   (2)ツインタワー:一定の大きさで続く落下加速度
      
(A)ズデネック・バザントの「崩壊理論」(=パイルドライバー説)
      (B)ツインタワーの構造と実際の崩壊のし方
      (C)急激な加減速(ジョルト)は必然的
      (D)ジョルトが全く起こっていない!
   (3)落下加速度はなぜ一定だったのか

  (続編へリンク)
  WTCツインタワー上層階の落下が示す真実(第3部)
  資料 ツインタワー:「飛行機激突の衝撃」と「火災の熱

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