イスラエル:暗黒の源流  ジャボチンスキーとユダヤ・ファシズム 目次に戻る    (アーカイブ目次に戻る)

第8部 米国とイスラエル   (2007年12月)
     

小見出し   
["絶対者"イスラエル]  [米国、ナチス・ドイツ、そしてイスラエル]  [普遍的ファシズム]
[レオ・シュトラウスの素顔とユダヤ・ファシズム]  [ファシズム国家へと変身する米国]


["絶対者"イスラエル]   【小見出しに戻る】

 2007年10月2日号のシカゴ・トリビューン紙は、この年に40周年を迎えたイスラエルによる米軍艦USSリバティー襲撃事件に関する特集記事(和訳はこちら) を掲載した。この文章は今から書くことの理解にとって必要不可欠な資料である。

 イスラエルという国が現代世界はもちろん歴史上例を見ない極めてユニークな存在であることをこの「USSリバティー号事件」が見事に象徴している。イスラエルは単なる「米合衆国の同盟国」などではない。もちろんだが米国(あるいは欧州)の植民地国家とも異なる。意外に思えるかもしれないが、このイスラエルという国こそ、米合衆国にとって(あるいは欧州各国にとって)"絶対者"なのだ。拙訳にも添え書きをしておいたのだが、イスラエルは、その空軍の戦闘指揮官ですら、米国を同盟国としてはおろか独立国家としてすら認めていないのである。

 この1976年の事件でイスラエル空軍と海軍がリバティーを撃沈し乗船している米軍関係者を皆殺しにしようとした理由は様々に推測される。当時の米国や英国がとっていたイスラエル防衛計画とアラブ石油生産のバランスを図る政策に対する攻撃だったと言う人もいる。また、イスラエルは無線通信を傍受してその通信内容を変え受信先に送るという高度な技術を使ってわずか6日間でアラブ合同軍を撃破したのだが、同船がそのようなイスラエル軍の戦術に関する情報を収集していたため、その秘密を隠すためにリバティーを襲った、と語る人もいる。そこまで具体的でなくても単に戦術に関する軍事情報を傍受されることに怒ったためだという説もある。

 しかしいずれにしても、「育ての親」とも言える国の軍用艦船を自己都合のみに基づく明らかな『意図』をもって襲撃したことには違いない。大きなポイントは次だ。

 一介の戦闘指揮官までが「軍の艦船を撃沈されても米国は決して報復しない(できない!)」と知っていた点である。イスラエルは米国と国際社会に対する"絶対者"であり、アラブ人どもを除いては誰一人逆らうことのできる者はいない、という万全の自信なのだ。イスラエル「建国」からわずかに18年後の1967年の話である。これは一体どういうことだろうか?

 我々は米国という国が「人間的な発想」などで動く国ではないことを十分に知っている。いくらイスラエルが「ホロコーストの結果として出来た国」であり「ホロコースト被害者」に対する遠慮が存在するとしても、そんな甘ったるい「人間的な発想」であの帝国の運営は不可能である。何が米国をしてまるで卑屈な召使か奴隷ででもあるかのように振舞わせたのだろうか?

 もちろん「リバティー号事件」ばかりではない。我々は、米国がこの国の建国以来そこに自国民の税金を使って膨大な額の有償・無償の援助を行い、イスラエルの防衛と発展のためにあらゆる犠牲を払ってきたことを知っている。日本の外務省が発表している建前だけの金額ですら1948年から1998年までにすでに800億ドル弱に達し、特に1981年(レーガン=ブッシュ父政権誕生)以降は全額が無償援助となっている。また近年では特にその援助はより「軍事化」している。しかしこのような数字に表れない私的企業や銀行の活動を通しての資金の移動、個人的な「献金」、ほとんど利益の上がらないイスラエル国債の買い取りなどを通して流入する資金がどれほどにのぼるのか、誰も知ることはできない。実質的にはおそらく先ほどの数字を大幅に書き直さねばなるまい。イスラエルは米国からの「無条件の貢ぎ」が無ければ1年たりとも存在できない国家なのだ。

 そのうえで我々は、米国内にイスラエルのスパイが好き放題に出入りし、わずかの例外を除いてほとんど咎められることもないどころか、国家機密をイスラエルに渡し続けた者たちが堂々と国家の指導的地位に就くことを知っている。あの国が国際社会を無視して行った核開発に対して米国に一切文句を言わせなかった事実も知っている。さらに、いわゆるユダヤ・ロビーや各種ユダヤ人団体による議員への買収と恫喝、イスラエル系シンクタンクによる米国の政策立案、ユダヤ人経営・運営の各種メディアと出版による世論操作、果てには「クリスチャン・シオニスト」の全面協力による精神的支配、等々、米国社会のあらゆる側面がイスラエルに対する貢献度でその地位と存在を確保している状態である。これもまた周知の事実だ。

 米国にとってイスラエルはまさに"絶対君主"である。決して米国が中東に作った「植民地国家」などではありえない。まして、かつて日本がでっち上げた満州という植民地国家などと同列に置くことは断じて不可能である。この米国とイスラエルという世にも珍しいコンビについて、我々はもう少し突っ込んで見ていく必要があるだろう。このサンチョ・パンサとドン・キホーテの旅は一体何であり、同じ地球に住む我々をどこに連れて行こうとしているのか?
《米国とイスラエルの奇妙な関係については、イズラエル・シャミール著「あるユダヤ国家」を参照していただきたい。》

【以上、参照資料】 
http://www.chicagotribune.com/news/nationworld/chi-liberty_tuesoct02,0,66005.story?page=1&coll=chi_tab01_layout
http://www.biblestudysite.com/markis.htm 
http://www.samizdat.com/rinkreview20.html 
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/israel/data.html 
http://www2.pf-x.net/~informant/israel/israelenjo.pdf 


[米国、ナチス・ドイツ、そしてイスラエル]   【小見出しに戻る】

 今までの連載で、私はナチス・ドイツこそがイスラエル創設のための「雌型」、このユダヤ人国家誕生の最大の秘密を握る場であったことを明らかにした。そしてそのナチス・ドイツを準備し創り上げた決定的な要素として、ハリマン、ブッシュ、ウォーカー、ダレス兄弟、ロックフェラーといった米国経済・政治の中枢部にいる人物達やワーバーグ家などユダヤ系の大資本家達が存在したことも知った。さらにシュレーダー(シュローダー)やブラウン・ブラザーズなどのロンドン・シティを支える金融機関(当然だがロスチャイルド家とも提携している)がこれと密接につながり、それらがティッセンやクルップといったドイツの大財閥と提携してナチスを産み育て、そしてヒトラーを政権に就かせて戦争準備と非シオニスト・ユダヤ人への大弾圧を行わせたのだ。第2次世界大戦が勃発する直前まで米国は最大の親独国家だったのである。

 ヒトラーが政権を握るのが1933年1月であり、その半年と少したって結ばれたのが、ユダヤ人国家建設最大の鍵となった「ハアヴァラ協定 」だった。私は、このようなヒトラーの政策がパトロンの許可(あるいは命令)無しにできると考えるほど御人好ではないし、またこのような対内政策とも密接に関連する外交政策がわずかの期間で準備できると信じるほど非常識でもない。分かりきったことだが、このハアヴァラ(パレスチナへのユダヤ人の移送計画)の資金を支えたのは米国や英国から回ってきたカネである。そのお膳立てをしたのが以前からパレスチナの地に「聖なるシオン」を建設する動きを開始していたロスチャイルド家であることは想像に難くない。

 ナチスと同様にこのシオニスト国家は米欧大資本家が総力を挙げて築き上げ、その後に用が無くなった「雌型」としてのナチス・ドイツは米国軍とソ連軍によって取り壊された。そして「迫害を受ける民」として神聖化されたユダヤ人が「約束の地」に創出した国家として、イスラエルが誕生したわけである。

 米国を支配する権力亡者と拝金教徒どもが欧州の同類と共に全力でこの国を作りだしたのだ。米国大統領など単なる彼らの小間使いか代弁者に過ぎない。彼らに逆らえばケネディやリンカーンのように消されるしかないのである。この者達が単なるロマンや人間主義で動くなどと考えるのは歴史に対する冒涜だろう。彼ら欧米にまたがる権力亡者と拝金教徒どもにとって、イスラエルは世界完全支配の鍵を握る「特別な国」であり、英国や米国といった普通の国家とは全く異なった意味を持っているのである。

 単純にその領土と国民を持ち法体系と社会機構を備えた通常の国家など、この者達にとっては動かし利用しいずれは取り払いすげ替えるべき「コマ」にすぎない。イスラエルだけは別である。地政学的にも哲学的にも、そこは彼らの完全なる世界支配に向けた「扇の要」なのだ。その前には米合衆国などという一介の連邦国家の権利など簡単に消し去られてしまう。「USSリバティー号事件」が示すとおりである。

 その誕生に決定的な役割を果したナチス・ドイツとスターリン・ソ連という恐怖政治・独裁国家は共に消滅し、それらのノウハウを一身に受けたこのシオニスト国家が将来の普遍的ファシズムによる世界全面支配の中心として君臨しているのである。 


[普遍的ファシズム]   【小見出しに戻る】

 異色のネオコン・イデオローグ、マイケル・レディーンは1972年に「普遍的ファシズム(Universal Fascism)」を著した。彼はその中でヒトラーとムッソリーニによって不完全・不徹底に終わらざるを得なかった過去のファシズム運動を批判し、それを乗り越え革命的ファシズムを完結させる道を指し示した。

 彼は1982年にアレクサンダー・ヘイグ国務長官の補佐としてレーガン政権入りし、CSIS(戦略国際研究センター)でヘイグとヘンリー・キッシンジャーの下で働き始めた。以来、彼は「ファシズム」を「自由と民主主義」に置き換えた。レディーンが大きな影響を与えるG.W.ブッシュの言う「自由と民主主義」が「革命的ファシズム」の言い換えであることは、現在までにその政権が自国と世界で実行している事実を見れば明らかであろう。またブッシュの上級顧問で選挙参謀、戦争政策の屋台骨を支えたカール・ローブの最も信頼する相談相手がこのユダヤ・ファシストであった。

 レディーンは、元トロツキストやレオ・シュトラウスの弟子である他のネオコンとはやや異なり、ウイスコンシン大学でユダヤ人のドイツ・ナチズム研究家であるジョージ・モシェに、またローマ大学ではイタリア・ファシズムの研究家レンツォ・ジ・フェリーチェに学んだ。

 彼は同時にイタリアP2メーソン・ロッジのメンバーであり、モサドの重要なエージェントと見なされる。また80年代後半に米国を震撼させたイラン・コントラ事件の主犯格の一人であり、最近明らかにされたところでは、ブッシュ米国政権のイラク侵略を正当化した「ニジェール・ウラン文書」捏造を指揮したのがこのレディーンである。

 しかしこの現代のメフィストフェレスを捕らえ罰することの出来る者はいない。この普遍的ファシストは米国の真の支配者集団に連なっている。そして他のユダヤ人ネオコン・メンバーが活躍できる土壌を整えていった重要な力の一つが、アメリカン・エンタープライズ研究所を取り仕切り国家安全保障ユダヤ人協会(JINSA)の発起人・相談役であるこのファシズム革命家マイケル・レディーンなのである。

 対テロ戦争を標榜する米国と英国の最近の動きは、彼の言葉に倣って言うならば「普遍的テロリズムとの戦い」ともいうべき様相を帯びている。一人一人の顔写真まで公表してアルカイダを名指しした9・11とは異なり、マドリッド3・11、ロンドン7・7と「テロ」が進行するに連れて、次第にアルカイダの影の輪郭がぼやけて溶けて流れ出し、イスラム教社会のみならず欧米一般市民社会の中に深く広がり染み込みつつある、そのような演出が為されている。

 つまり彼らの言う「テロリズム」は世界のあらゆる場所に「見出すことが可能な」ものであり、「テロとの戦い」を否が応でも社会の隅々に、一つの国家から個人の家庭に至るまで、浸透させることが可能なのだ。子供のジュースからコンタクトレンズ洗浄液まで取り上げて捨ててしまう空港国際線を見るがよい。このブレアー政権の発明による空港の状態が、街や学校や職場の中に、果てはアパートと家庭の中にまで徹底させられるとき、普遍的ファシズムは完成する のである。

 普遍的ファシズムは、近年のレディーンが盛んに口にする転倒した用語「イスラモファシスト」「テロの首領たち(the Terror Masters)」との「普遍的な」戦いを通して実現される手はずなのであろう。

【以上、参照資料】 
http://pen.dailykos.com/story/2005/7/22/7563/12283 
http://en.wikipedia.org/wiki/Michael_Ledeen
http://www.larouchepub.com/other/2003/3027ledeen_iran.html
http://www.nationalreview.com/ledeen/ledeen200601310805.asp


[レオ・シュトラウスの素顔とユダヤ・ファシズム]   【小見出しに戻る】

 合衆国憲法を「忌まわしい紙切れ」と罵るG.W.ブッシュは、ワイマール憲法を憎悪したヒトラーの姿にもつながる。シカゴ大学でポール・ウォルフォヴィッツやウイリアム・クリストルなど後の有力なネオコン・メンバーの師となったレオ・シュトラウスは、リベラルな民主主義を実現させたワイマール体制こそがナチス勃興の主たる原因である、と説いた。まさにその通り! リベラルな民主主義を掲げてきた米国社会は、現在彼の弟子たちが実現させつつある普遍的ファシズムの培養基となったのである。

 ドイツ生まれのユダヤ人レオ・シュトラウス(1899-1973)は周知の通りニーチェ、ハイデッガーの影響を強く受けたと言われるが、彼のシオニストとしての態度は2転3転したようである。しかし1920年代に、彼がユダヤ・ファシストの元祖ウラジミール・ジャボチンスキーによって組織されたシオニスト・リヴィジョニストの活動に所属し、ジャボチンスキー自身とも接触を持ったことが明らかになっている。

 このユダヤ・ファシスト集団の一員としては当然のことだが、彼はナチズムに深い共感を覚えていた。彼は、ナチの法哲学者でドイツ国会議事堂放火事件後のヒトラー政権を支え続けたカール・シュミットとは特別に深い関係にあった。シュトラウスはそのシュミットの尽力によってロックフェラー基金奨学金を受け1932年から英国とフランスに留学する。そしてシカゴ大学の研究員に応募して1937年に米国に移住した。ドイツ敗北後もシュトラウスは、戦犯としての刑を逃れたシュミットと1973年に彼が死亡するまで深い交際を続けた。この哲学詐欺師は言葉巧みにその正体を隠しながら、米国社会で主にユダヤ青年を対象としてファシズム革命家を育てていたのである。

 マイケル・レディーンが師事したジョージ・モシェにしても同様であり、ヨーゼフ・ゲッベルスやヘルマン・ゲーリングといったナチ幹部と親交を暖めていたのである。モシェは、ドイツとイタリアで「反ユダヤ主義に悪用された」点を批判しつつも、生き生きとした人間精神の復活としてファシズムとナチズムを評価しレディーンにその「科学的研究」を推奨したと言われる。

 彼らの「ファシズム研究」にとって、一般に「ナチスの犠牲者」と固く信じられているユダヤ人としての立場が、どれほど有効なカモフラージュとなったかは容易に想像がつくだろう。1999年にシャディア・B.ドゥルーリィの著作「レオ・シュトラウスと米国右翼(Leo Strauss and the American Right)」によってシュトラウス主義の危険な本質が一般に伝えられ、ネオコンに率いられるブッシュ政権の暴虐性が広く認められるようになった今日になってさえ、イスラム教徒を除く世界の大多数の人にとって《ユダヤ人》と《ファシズム》を結び付けることは至難の業である。ドゥルーリィですらシュトラウスが「ナチに追われた哀れな亡命者である」という視点から逃れることが出来ない。ファシストどもにとって《ユダヤ人であること》以上に好都合な隠れ蓑は存在しないのだ。

 明確にしておかねばならない。レオ・シュトラウスやジョージ・モシェなどの人物はファシズムの「師」として米国に招かれたのである。まさしくシュトラウスの見抜いたとおりなのだ。ワイマール憲法下のドイツと合衆国憲法下の米国の類似点は、そのリベラルさがファシズムにとって最良の温床となる、という点であった。経済的にも軍事面でも人材面でも米国ほどその条件に恵まれていた国はあるまい。

 シュトラウスの愛弟子であるポール・ウォルフォヴィッツは、シカゴ大学在学中にネオコンのシンクタンクであるCommittee to Maintain a Prudent Defense Policyにリチャード・パールと共に参加している。その後イェール大学で教鞭を執り(彼の学生の一人がルイス・"スクーター"・リビィ)、1972年にニクソン政権の下で国防総省に勤務し始めた。そしてCIA長官であったジョージ・H.W.ブッシュの承認によって組織されリチャード・パイプス(ネオコンの中東研究家ダニエル・パイプスの父親)に指揮される、俗に「チームB」と呼ばれた反共主義の組織に加わっている。

 ナチの再来を防ぐために米国の社会改革が必要であるとの詭弁を弄した哲学詐欺師シュトラウスの弟子たちは他のユダヤ・ファシストの系譜に合流しながら、1980年代レーガン=ブッシュ父政権のあたりからネオ・リベラル経済の本格化と共に彼らの社会改造、ファシズム革命に着手し始めたと思われる。(愚かにも彼らに合流した日系のフランシス・フクヤマは2006年にユダヤ系ネオコンを「レーニン主義者」と呼んで決別した。)

 そしてこれらの「革命家」たちの活動母体となっているのがウラジミール・ジャボチンスキーのユダヤ・ファシズムの後継者たち、すなわち米・欧・イスラエルのシオニスト集団であることは論を待たない。ジャボチンスキー自身が今日の状況を予想していたとは思わないが、一つの強力な「意思の流れ」が20世紀初頭から今日まで貫かれているのである。ジャボチンスキーの愛弟子メナヘム・ベギンの率いるリクードがスターリン・ソ連の流れを汲む労働党政権を倒してイスラエルの実権を握ったのが1977年(ベギンは1983年まで首相)であり、それ以降の米国ではレーガンの狂信的な反共主義の中で例のファシスト集団が順調に育っていくことになる。この点もまた、リベラルなワイマール憲法の中で反共を唱えてすくすくと成長したナチスに相似しているだろう。

 一方で彼らが攻撃目標とした「左翼」「リベラル」はどうだろうか? 今日の目から見るとまさしく茶番劇のお手本だろう。米国リベラルと左翼がシオニストの「左手」に過ぎないことは、イスラエル・ロビーの使い走りでしかない米国民主党、シオニストの「左のガードマン」を勤めるチョムスキーなどの米国左翼知識人の無様な姿から、もはや誰の目にも明らかである。「スターリンとヒトラーの掛け合い漫才」が舞台と趣向を変えつつ延々と繰り返される。

【以上、参照資料】
http://www.swans.com/library/art11/mdolin10.html
http://www.rense.com/general69/paper.htm
http://asyura2.com/0510/war76/msg/948.html
http://www.inthesetimes.com/site/main/article/1114/
http://www.leftcurve.org/LC27WebPages/IsraelLobby.html
http://news.scotsman.com/international.cfm?id=266122006< /A>
http://www.voltairenet.org/article142429.html


[ファシズム国家へと変身する米国]   【小見出しに戻る】

 米国とイスラエルの関係が次第にはっきりと浮かび上がってくる。欧米にまたがる権力亡者と拝金教徒どもにとって、米合衆国は、彼らの世界完全支配体制の実現である普遍的ファシズムの不可欠な温床であると同時に、"絶対者"たるイスラエルによって支配・誘導されるべき道具に他ならないのだ。その比類なき軍事力と技術力、ブルドーザーで他のあらゆる要素を踏み潰すような文化支配力は、全地球を治めるべき普遍的ファシズム現実化のための必須条件である。

 9・11事件後の米国で、あるいは7・7事件後の英国で起こっている事態について、過去のイタリア・ファシズムやドイツ・ナチズム、日本的ファシズムを批判的に研究してきた(主に左翼系の)研究者と知識人達が見せる、精々が「市民的自由擁護」しか言えない無様な逃げ腰は、彼らを支配してきた《ニュルンベルグ=トーキョー史観》の正体を明らかにするものだろう。

 米国ファシズムは、2001年の「愛国者法」から始まって徴兵制復活への動き、そして2007年に議会を通過した「思想犯罪防止法案」に至るまでのことごとくが、ナチスのたどった道をはるかに凌駕した形で歩んでいるのだ。しかし、このような9・11事件演出以後の「対テロ戦争」を口実にした法制度・社会制度の変化を深く追求して批判すると、左翼知識人によって『陰謀論者=ネオナチ』にすらされかねない。

 過去のファシズムは現在建設中の普遍的ファシズムの雛形、実験に過ぎず、ニュルンベルグ=トーキョー裁判によって巧みにその正体を覆い隠されてきただけなのだ。既定の理論に沿って過去ばかりを穿り回し現代の事実を見ようとしないこの種の知識人たちは、真のファシストの姿を隠す煙幕であり、若い知性を誤誘導させる役目を果すことでその存在を保証されている「第5列」「別働隊」に他ならない。

 本物のネオナチはワシントンとロンドンとテルアビブをつなぐ空間にいる。彼らに国境や国籍は無意味である。この権力亡者と拝金教徒どもの、ユダヤ・シオニストを実行部隊にした普遍的ファシズム世界の建設は、優に百年単位のサイクルをもつものだ。(「ユダヤ長老の議定書」なる怪しげな書物はその作業をユダヤ人一般とフリーメーソンの仕業にすり替えているが、私は、この書物の作者はロンドンあたりの豪邸に住む人種ではないかとにらんでいる。)どんなに胡散臭い作業でも、ユダヤ人を表に立てて進めるならば実に都合よく現実化できる。シオニスト・ユダヤ人たちも十分にそれを理解しながら積極的にその中心を担っているのだ。

 前回に特集した米国資本家のナチスに対する肩入れは、やがて訪れるであろう普遍的ファシズムの実験場としてのナチ国家建設、および、地理的にも精神的にもその特別な中心地となるべき「聖なるシオン」の実現に向けた、壮大な計画の一部分をなすものであった。だからこそ彼らの誰一人として事実上罰せられることなく米国経済を支え続けまた政府高官となってその後の道を整える役を果し、さらにはその子と孫が米国大統領として普遍的ファシズム実現の具体的作業に取り組むこととなったのである。

 次回からは時間をさかのぼってシオニズムの源泉を探ってみることにしたい。シオニズムとイスラエルがここまで巨大な基盤を持つものである以上、近代シオニズムが単に19世紀末に一部のユダヤ人によって細々とした運動として作られたとは到底考えられない。そしてその中で再びウラジミール・“ゼエブ”・ジャボチンスキーの正体に迫っていくことにする。

【以上、参照資料】
http://www.roguegovernment.com/news.php?id=4682
http://globalresearch.ca/index.php?context=viewArticle&code=20060530&articleId=2535
http://infowars.net/articles/april2006/170406watching.htm 
http://www.iht.com/articles/2006/02/10/news/edpfaff.php 
http://www.arcticbeacon.com/3-Jan-2006.html

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